2006年5月22日月曜日

インドネシアの石油事情

アジアは世界中の石油の1割を産出して、現在、世界の消費量の3割を消費している。
これはこれからも増加傾向にある。
中国が巨大消費国へと転換するのが大きな理由の一つであるが、アジアの石油の消費量は年々増加中だ。

アジアのひとつ、インドネシアは原油産出国であるが、原油の産出に余裕のある頃に自国の経済を促進させるために自国での市場販売価格を低く抑えた。
原油価格が多少上がってもその差額分を国が補填しつづけてきた。
そのかいあって、国民にはガソリンやディーゼルなどの石油燃料を必要とするオートバイや自動車が広く普及した。

しかし、現在はこれが大きな政治問題の一つとなっている。その理由は原油価格が高騰したのが最大の理由であるのだが。
政府はその政策の転換を迫られることになってきた。
その差額分の補填額が重くのし掛かってきた。
現在のガソリンの仕入れ価格は全世界なみでほぼ一緒だが、国内に向けて販売する価格は安く設定してある。
その差額が大きく開き国の予算を圧迫するのだ。
インドネシアのあちらこちらでガソリンが不足し始めた。
石油の供給が間に合わず電力を24時間供給ができない発電所が出始めた。
わが社の協力会社のひとつ、工場、オーナーから連絡があった。
インドネシアのスラウエシ島では最近電気の供給がままならなくなった。
日中の2時間程度と夜間の2時間程度と停電するのだ。
しかも5月になってから毎日らしい。
これ以上、悪くならないか深刻である。
イラク戦争で国際的に原油価格が高騰し、世界中のあちらこちらへ影響しているのが実情である。

実際に戦争はなんのためにしたのかそれさえも疑問である。
そして、戦争にいい戦争も悪い戦争もないはずである。
イクサ(戦争)はイクサ(戦争)なのである。

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