大自然の驚異それとも人間のおろかさ?
2006年5月末に東ジャワ州シヅアルジョ県で起こった熱い泥とガスの噴出事故(banjir Lumpur panas)は半年以上経過した現在も収まる気配は全く無く、逆に泥水、ガスの噴出量はさらに多くなり、大規模災害となっている。試掘口1つだった噴出口が現在10ヶ所以上に増え、1日当たりの噴出量も50,000M3以上にもなり、泥の高さは一部では6m以上にもなっている。被害も我々の想像をはるかに超えて、さらに拡大の様相を呈している。
今月初めの現地の報道によると、被害、被災地域は10の学校、多くの生産工場、8ヵ所以上の村々、そして多くの水田、サトウキビ畑を埋め尽くし、その面積は、190ヘクタール余り、避難人口も9000人以上、高速道等の多くの交通網の遮断、マヒ等多大な被害を及ぼしている。加えて先月末にはガスの爆発事故も起こり、人的犠牲者も発生し、沈静化の目途は全く無く、後10数年続くとも言われ、沈静化、解決の目途は全く立っていない。
1本のガスの試掘作業から始まったこの事故、原因はいろいろ取りざたされているが、人間の安易な活動がとんでもない被害を引き起こし、解決の目途さえない状況を生み出している。特に我々の商売は人間の生活をより良くするために自然の恵みを利用して色々な生産活動を行っている。最近の急激な地球温暖化は我々の自然摂理を無視した活動の結果なのか、それとも現在の変化は1連の地球の自然の変動の1部なのだろうか?
東ジャワの件は局地的な現象だが、急激な環境破壊による気象気候変動は地球規模で進行しつつある。日々自然の資源を利用する物として、短期的な経済的利益の追求のみを行うのでは無く、自然社会環境に配慮した調和の取れた生産経済活動を行う事が必然であると思われる。これが長期的には最も大きな社会的そして経済的発展に寄与する物と信じる物で有る。
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