2004年7月13日火曜日

明日の信用よりもいまの金

最近の中国ビジネスでの小話です。

つい最近、中国の天津近くから商品を沖縄へと輸入した時のことです。 輸入貨物は20フィートコンテナC&Fで入れたのですが、B/LがマスターB/LでなくてキャリアーのB/Lを使ってのC&Fになっているのでした。L/Cを使って商品を入れるのですが書類上はC&Fであれば問題ないわけです。

 しかし、銀行で書類の決済をすでにし終わって、貨物が届いたとの連絡をこのキャリアーの船代理店から受けたときに問題が発生したのです。 通常こういうキャリアーからのB/Lを使うとCHC(コンテナハンドリングチャージ)のほかにD/O(デリバリーオーダー)FEEとかついてきます。それがそこの船代理店(シッピングエージェント)からきたチャージには驚きました。なんと通常の4倍以上の請求額でだったのです。金額でいうと通常の11,000円に比べて47,800円という額を請求されたのです。

 CHCやD/OのチャージのほかにBAF,EBSといった通常C&Fであれば先方で支払いが済んでいるチャージや訳のわからないものまで堂々と請求してくるのです。相手が勝手にチャージを付けて請求されたのではまさにボッタクリと同じ状況です。 問い合わせると通常そうしていると返答があり、相手もなかなか強気です。なぜかというとそういったエージェントからマスターの船会社へカーゴリリース(商品引渡し)の許可が出るという仕組みだからです。 それを払わないと貨物の引き取りができない訳です。

 そうなってくるとこのエージェントを選んだサプライヤー側に電話して事の成り行きを説明して協力を依頼してもらうわけですが、サプライヤー側も少し船運賃が安かったりしてこちらのエージェントを選んだのにこうなっては信用問題にもなりますのでできる限り協力しますが、通常の破格の請求をする中国側のシッピングエージェントが相手ですので簡単にはいきません。 一応、マスターの船会社に事情を説明しても自分たちとは関係ないのでなにもできないと答えるのみです。そういうエージェントでも船会社にとっては貨物を捜してくれるお客なのです。 彼らは、ちゃんとした商売をして明日の信用を得て明日をつくるよりも現実の今の金が大事なのです。

 中国のみならずこういったキャリアーは東南アジア、タイ、インドネシアとどこでもありますがここまで破格な金額を請求されたのは初めてでした。この問題は一日では終わらず、その間中国サイドへ電話の連絡やメールの連絡等してやっと翌日の午後4時に解決しました。金額を19,000円にしてもらうのですが、その間かかった中国との電話や時間を考えると災難にあったと考えて素直にボッタクラレルのがいいのかと考えてしまいます。本当にちゃんとした商売をして信用を得るよりも今、金をとったほうがましだと考えるのでしょうか、まあ2度とこのシッピングエージェントを使うことはないと思いますが考えさせられます。

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